モデナの駅を降り、M^,が住むモデナの村が何処なのか??
早速インフォメーションで訪ねると、駅前から出ている長距離バスかタクシーを使っての手段しか
ないという返事が予想通り返ってきたのにはある意味嬉しく、期待が持てる。
M^,へモデナに到着したことを告げる電話を先に入れ、2時過ぎに会う約束をした。
電話は嫌なものだ。
丁寧語を話すM^,に対して失礼のないよう考えながら話をするとなると特別に緊張感も走る。
それに会ったこともない方と話すのだから・・・。
モデナの街の中心までは歩いて15分は掛かる。
私のモデナに対するイメージは・・・『バルサミコ酢』しかなく、あまりにも粗末だった。
イタリアの地方都市は未だに中世の面影の中に現代が生きており、落ち着いた街の雰囲気を味わえる。
建物であったり、道であったり、それに光。
レンガに射す光は、空とのコントラストを楽しませてくれる。
私は今も、ヴァイオリンのニスの色は太陽の陽射しで照らされたレンガからイメージさせたものと想っている。
勝手な想像だけどそうに違いない。
教会の家具もそうだ。
ヴァイオリンと何ら変わらないニスが塗られている。
18世紀、誰かが教会家具などのニス塗りを手掛ける職人にヴァイオリンのニスを依頼していたとされる説にも
肯ける点だ!!
約束までの時間、モデナの街の中心、小さな広場に面した一軒のレストラン
ウーバ・ドーロ(Uva D'oro) で、友人と食事を取ることにした。
席に案内され注文をする際、友人達が言っていた、
M^, に会う前に『2-3杯、ワインを飲んで行け!! 』ということを思い出す。
冗談にも聞こえた友人達の言葉の意味が、後になって解ろうとはこの時点では想像もしていなかった。
ワインを飲んだのか飲んでないのかはみんなの想像にお任せしよう!!
このレストラン
Gambero Rossoの常連だった。そもそもGambero Rossoが何なのか教えてもらったのもこの時だった・・・。
続く
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